シナジー戦略で業界トップクラスの成長を実現
出版業界のデジタル化へのシフトやコロナ禍の巣篭り需要などにより、人々の読書時間が増え、電子書籍の市場ニーズも高まりました。
市場が急速に成長している中、当社はヤフーグループという強みを活かし、電子書籍業界トップクラスの成長を実現しました。ヤフーニュースを読みに来た人に無料で読める作品をオススメして当社サービスに誘導したり、余っているPayPayのポイントで電子書籍を買っていただくための施策を実施したりするなど、グループ企業とのシナジー最大化を事業戦略の中心としてきました。
電子書籍を使ったことのない方にサービスをご利用いただくためのチャネルとしてヤフーグループのプラットフォームを最大限活用することで、これからも競争の激しい電子書籍市場で高い成長を実現し、インターネットの力で日本の豊かな出版文化をたくさんの人々に届けていきます。
多様性を追求し、主体的に働ける会社をつくる
新型コロナウイルス感染拡大直後から、CEOである私の判断でメンバーの安全を最優先にし、リモートワークを推進してきました。現在の在宅勤務率は95％以上です。しかし感染拡大が落ち着いている期間は出社を許可するなど柔軟な働き方も認めてきました。これから長期的には新型ウイルスが収束した後の世界も見据え、オンラインとオフラインのバランスを上手く取って生産性を高められる働き方を整備していきます。
個人の裁量が大きいリモートワークで大きな成果を上げていくには、企業や業界における自らの使命を自覚し、当事者意識を持つことが不可欠です。これからもメンバー全員が主体性をもって楽しく働けるよう、働き方の選択肢を最大限提供し、多様性を取り入れていきたいと思います。
新たな経営戦略で電子コミック国内取扱高No.1へ
2022年も「電子コミック国内取扱高No.1」を企業ビジョンとして掲げます。コミックに限定すると日本の電子書籍市場は世界最大規模なので、世界一を取るためにも、まずは日本でナンバーワンになることを目指していきます。
2022年1月には「LINEマンガ」を展開するLINE Digital Frontier株式会社との資本業務提携を行いました。競争の激しい電子書籍市場において事業を優位に進めていくために、事業基盤を強固にし、2社の強みを最大化する目的です。
さらに、これまでのZホールディングスやLINEヤフーグループとの連携に加えてWEBTOONグループとの連携が可能になったのも当社独自の強みです。スマートフォンに特化したWEBTOON作品との連携を強化し、「ここでしか読めない作品」との出会いを創出することで、より多くのお客様に選んでいただけるサービスを提供していきます。
ただ、経営戦略はもちろん重要ですが、「どのように事業を設計し、成長していくか？」という問いへの答えはメンバー一人一人の中にあります。「ebookjapan」と「bookfan」の変化を一緒に楽しみつつ、更なる変化を起こしていく気概のある方と、一緒に楽しくアイデアを出し合いながら一生懸命働きたいですね。
ITの力で出版文化の未来をつくる
中期ビジョンは先述のとおりですが、長期的には「紙書籍が中心だった出版業界やマンガの世界をインターネットの力でどう変えていけるか？」というところまで挑戦していきたいと考えています。
これからも出版業界が発展していくためには、デジタル化を推進し、作家さん自身の稼げる力や流通システムを向上させなければなりません。マンガの読者と作者をもっと増やして、漫画家が子供の憧れの職業になるような世界を実現しなければならない。そんな使命感も持っています。その中心的なプレイヤーになっていくために、世界最大規模である日本の電子書籍市場でまずはナンバーワンになり、会社の地力をつけることを目指していきたいと考えています。
私自身、昔から大のマンガ好きです。登場人物の熱量に圧倒されたり、自分を重ねたりしながら、当社のCEOになった今もたくさんの作品を読んでいます。メンバーの皆さんも毎日楽しいアイデアを出しながら事業を成長させ続けています。
自分たちの仕事の成果で社会に貢献し、日本の出版文化を支えていくことこそが、当社で働くメンバー自身の幸せにつながります。キャリアを自分で切り拓いていく時代でもありますから、ベストを尽くして働くことが皆さんの将来の可能性を広げることにもつながるでしょう。
